かにのにかブログ

日々のモノローグ置き場。

ブランディング

カイシャに入ってから、外見は使えるリソースのひとつでしかなくなった。

目、口、鎖骨、おっぱい、ウエスト、お尻、洋服、髪型、姿勢、アクセサリー、エトセトラエトセトラ。商談では相手の性別によって格好を使い分ける。男か女かなんて外的に作られた枠組みでしかなくて、そこに人を振り分けることになんの意味も感じないのに自らその枠にはまりに行っている矛盾からは目を背けるようになった。女という性と若さが潤滑油になることを教えた世の人々を恨む。

平日は仕草、口ぶり、態度、言葉、目線、全てオシゴト用にブランディング。でもまあ、Vネックにタイトスカート、ピンヒールをコツコツいわせて歩く自分は嫌いじゃない。

 

そんなセルフプロデュースを繰り返すうちにわたしのカラダはわたしの手を離れていった。

カラダの客体化と急激にピアスの穴を開けたくなったことは無関係ではなく、どこか他人事のカラダだからこそ穴をあけられたのだろうし、痛みでカラダを自分に引きつけておきたいのかもしれない。

バチン!と音を立てて耳たぶにはまったパールは、ジンジン痛みを主張していたけれど、ものの数時間後にはずっとそこにいました、みたいな顔をしている。

 

順応を成長というのか、後退というのか、わたしはまだ知らない。ときおり、いやこれ誰やねん、と突っ込むことは、しばらくやめられないと思う。