かにのにかブログ

日々のモノローグ置き場。

御社が第1志望です。と言えなくて

第2志望以下の会社にもそう言えた方が良いということはわかる。

言えると思っていたのだ。するっと。ぺろっと。

 

「弊社に決める可能性は、ぶっちゃけ何パーセントくらいありますか?」

こんな類の質問に電話口でどう答えて良いかわからなくて、しどろもどろになった。

「御社のどこそこに魅力を感じていて、それは自分のこんな素質と合っていると思うけれど、就活を終えてみないと、わかりません。」みたいなことをむにょむにょと答えた気がする。

だって100%じゃないんだもん。80%でもない。

 

わたしが企業の採用担当だったら、弊社に合っていて、もちろん弊社に入る可能性の高い学生を取りたいと思う。

当たり前だ。

でもさ、就活がこの先上手くいって、一番入りたい企業に来て下さい、って言われる保証なんかないんだもん。一つでも好条件の内定が欲しいのだ。

「弊社が内定を出したら、そのあとも就活は続けますか?」と言う質問も同様だ。

そりゃするさ。第1志望じゃなかったら。

その時は「10冊の本が目の前にあるときに、たとえ5冊目が世界で一番面白いと思っても、そこで読むのをやめることは出来ないたちです。10冊読み切りたいです。」みたいなことを苦し紛れに述べたと思う。

 

「素の自分を出して下さいね」優しく言われるのに、色よい答えを強制するように思える「弊社は第何志望ですか?」と言う質問を繰り出してくる。もう雁字搦めだ。

 

企業の採用担当者って、わたしが思っていたよりも人当たりが良くて素敵な人ばかりで、ほとんどの確率で好きになってしまう。その人たちに、「この会社は滑り止めです。」って言うのも、ほんとは違うけど「御社が第一志望です。」と言うのもモヤモヤしてしまう。なんだかなあ。もうやめればいいのに。それ系の質問。

とりあえずその質問をして、その反応を見るのは重要な要素の一つなのかもしれない。しかしその質問は非常にデリケートなものだと、1人の就活生をいつ割れるともわからない、湖に薄くはったばかりの氷の上にちょこんと置いてくるようなものだと、自覚しようや。お願いします。

 

最終的にはとりあえず正直に答えてみて相手の反応を見ることにした。本音を良しとしてくれる会社か、建前が欲しい会社か。本音を言ってお祈りされたらまぁ、しょうがない。他の部分にもお祈りの理由はあるのだろうし。少し投げやりになれたおかげで、辿り着くべきところへ辿り着いたのではないかと思っている。

 

その地から景色を見た時に過去の自分の決断に呪詛を吐くようなことになりませんように。