かにのにかブログ

日々のモノローグ置き場。

マタハラの話

ハラスメントの講師の先生は何気なく「もし周りの方が妊娠してしまったら、本心では面倒だと思うかもしれません。でも、まずおめでとうございますと言って下さい。」と、言った。

 

途端研修会場の壁がこちらへせり出してくるような感覚がして、つらぁ〜むりぃ〜ってなる。

妊娠しちゃった、してしまった、させてしまった、といった言葉が持つまるでそれが誤りであるかのような後悔の匂いが嫌いだ。妊娠した、で良いでしょう。犯罪の被害者になって文字通り妊娠してしまった、させられてしまった、といった場合もあるし、一概には言えないけれど。

 

その語尾が悲しかったし、妊娠=働けない=生産性がないし引き継ぎも肩代わりも代わりの人を探すのも大変=面倒の図式も悲しかったし、面倒と思うメンタルが一般的な例として使われているのも悲しかったし、どちらかと言えば当事者の方である女性の講師がそれを発さなければならないことも悲しかった。

 

そんなことだから少子化待ったなしなのだ。

妊娠が迷惑とも取られかねない社会で生きる人々に数が足りないから3人産みなさい、なんてちゃんちゃらおかしい。職場で妊娠が発表されたらみんなでおっきな羽つけて太鼓を打ち鳴らしサンバでも踊り狂えば良いのだ。

 

子どもを産んだって産まなくたってそれぞれが尊重される、そんな世界を夢見るわたしは偽善者でしょうか。